奈良県立病院機構

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理事長あいさつ

奈良県の医療のために私たちは変わる

理事長 上田 裕一 この度、平成30年4月1日より地方独立行政法人 奈良県立病院機構の理事長を拝命しました上田 裕一でございます。 前理事長の榊 壽右先生は、平成26年4月の当機構設立時から4年間牽引されてきました。私は理事および副理事長としてこの4年間、榊理事長の下で働かせていただきましたので、理事長の責務の重大さを十分に理解しているつもりでございます。端的には、当機構の理念である「医の心と技を最高レベルに磨き、県民の健康を生涯にわたって支え続けます」を全ての職員が如何にして着実に実践できるようにするか、ということです。この使命を達成する上で最も重要なことは人材の確保と育成です。

 ご存知のように、当機構には、奈良県総合医療センター、奈良県西和医療センター、奈良県総合リハビリテーションセンターの3つの医療施設、医療専門職教育研修センターと看護専門学校の2つの教育研修施設があります。それぞれの施設では、各種の医療専門職の資格を持った職員が診療、教育に従事しておりますが、これらの全職員が自覚を持って「医の心と技を最高レベルに磨く」ことが求められているのです。すなわち、資格を取得した専門職の教育研修を継続的に充実させて、優れた医療プロフェッショナルが協働する3つのセンターを実現することに邁進します。
 なお、医療専門職教育研修センターは、新しい奈良県総合医療センターに併設されており、最新のシミュレーションや医療・看護の手技研修も可能となります。当機構の職員に限らず、県内の資格を有する医療専門職の研修・教育の場として計画されたものであり、今後は県内の人材育成と生涯教育の充実にも寄与できると考えております。

 当機構の設立時には、県内でこれまで不足していた7つの領域(救急医療、周産期医療、専門的ながん医療、小児医療、糖尿病治療、精神医療、災害医療)を改善することを掲げた中期目標が定められ、以来4年が経過し、次年度は最終年度の5年目となります。新しい奈良県総合医療センターの設備が整い、いよいよ5月から診療を開始しますので、これら7つの領域についても大幅に改善できると見込まれます。まさに、奈良県総合医療センターは生まれ変わります。なお、言うまでもなく、医療は医師だけではなく、各種の医療専門職がチームで行うものですが、さらに医療専門職に加えて、事務職、システムや設備を管理するエンジニア、給食や清掃の担当者も含め、全職員が協働してチーム医療を実践して参ります。

 さて、これからの超高齢化社会を迎えるに当たり、奈良県内の医療体制の維持・充実には地域連携はさらに重要となります。当機構の3つの医療施設で実践できる医療には限りがあります。そこで、病院と病院の連携、病院と診療所の連携がさらに充実すること、また、在宅医療や地域包括ケアシステムとも緊密な連携が求められているのです。つまり、従来にも増して多様な連携を構築する必要がありますので、奈良県立病院機構は、『奈良県地域医療構想』には積極的な参画が求められると考えております。
 引き続き関係各位のご指導、ご鞭撻をお願いして、理事長就任の挨拶とさせていただきます。

地方独立行政法人 奈良県立病院機構
理事長 上田 裕一

奈良県医療の“坂の上の雲”

理事長 榊 壽右 平成26年4月に県立病院は地方独立行政法人化され、奈良県立病院機構となりました。そして、奈良県総合医療センター、奈良県西和医療センター、奈良県総合リハビリテーションセンター、看護専門学校、医療専門職教育研修センターの5つの組織を一体的に運営しています。
 特に、奈良県総合医療センターは平成29年度中に奈良市六条山地区にある総面積12ヘクタールという広大な敷地に地上7階、地下1階、延べ床面積68000平方メートル、540床の新病院が完成し、平成30年春にオープン予定です。十分な自然光が隅々まで行き渡るように設計され、20年後、30年後を見据えたまさに奈良県の拠点病院となることになっています。そこには病院だけでなく、大きな教育研修棟も併設され、奈良県全域における医療向上に向け、あらゆる領域の臨床研究や臨床研修システムが立ち上がります。

 地方独立行政法人化時に中期計画を策定し、“課題となっている救急医療や周産期医療、糖尿病医療の充実とともに、がんの最新医療に向けた取り組み”を明確にし、これからも県民の皆さんへの“仁と愛に満ちた医療の提供”に全力を尽くしていく予定です。
 また、機構では災害時医療についても災害対応体制の充実ならびに対応できる人材育成を目標としており、災害訓練の実施やDMAT隊員の年間増員目標達成など、着実に取り組んでいます。また、法人で働く職員には“今までの地方公務員法による勤務形態からワークライフバランスを考えた自由な発想による勤務形態”を取り入れています。そして“医療人として志と誇りを高く持ち続けられる”ようにしていくと共に、マンパワーの充実を図り、将来的にはこの法人から地域医療充実のため公的、私的医療機関への人材派遣が可能になるようにしたいと思っています。

 わたしはこの奈良県立病院機構が中心となって新しい医療システムを立ち上げ、奈良県の医療人が“坂の上の雲”の向こうにある理想の医療を求めて一斉に駆け上がれる道筋を就けてゆかねばならないと思っています。

地方独立行政法人 奈良県立病院機構
前理事長 榊 壽右

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